識者はアホエロの夢を見るか？～Do Experts Dream of Ahoero?～
本日聴いたのはこちらの作品
「ヨガりすぎておかしくなりそう」
原作：あんこ
メインCV：白井悠介、中澤まさとも、成田剣
原作未読
評価：★★★★☆☆☆(佳作)
面白いか面白く無いかで言われたら面白くは無かったですね。
この作品に★4以上を付けるのは「ジェラテリアスーパーノヴァ」(Bクソが過去に唯一★3評価を付けた作品)に失礼という気すらしますが、一応個人的なルールに従って評価をしたつもりなので、よろしければ後述の感想にもお付き合いください。
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いやぁーーー…………白井悠介さんが頑張ってた。それに尽きるな。
どうして彼はこういうハードな作品ばかり出ているのだろうなぁ、山なし落ちなし意味なしの絡みだけハードなBL作品は他に受け手が少なくて彼が引っ張りだこになってしまうのだろうか。これからも頑張ってください。
主人公の笹塚洸太役を務めるのが白井さん。笹塚は硬すぎる体を改善するために男性講師とマンツーマンでレッスンが出来るヨガスタジオに体験に訪れる。そこで講師の浅名テル(CV中澤まさとも)に特別レッスンと称してえっちなことをされてしまうのだ。
この唐突さ、荒唐無稽さ、アホエロポイントに加点ですね。
3大アホエロポイント(当おじさん調べ)
①お腹を抱えて笑える
②鳥肌が立つくらい荒唐無稽
③えっちえち
そんでまた囁くヨガ講師 浅名テル(CV中澤まさとも)の声が上品なのにセクシーで心地良いんだ。
「それにしても君のここ、レッスン中にずっと大きくなっていましたね」
そうそうそう、これがアホエロよ。
中澤さんメインで出られてるのは初めて聴いたなぁ。「DRAMAtical Murder(ドラマCD版)」をメインと表現して良いなら、それ以来とも言える。
良い声だなぁ。彼の声は声帯は開いて柔らかい音なのに鼻の方でエッジがかかったようになっていて、優しさと説得力を両方感じる不思議な声質だ。もっと聴きたいからぜひ内容の面白いBLに出て頂きたいな(ご存知の識者がいたら箱にぶち込んで頂けると)
この作品で「ええな……」と思ったところは、お口であの……なんていうか、お口上手してるとこですね。いや普通に言えってな。恥ずかしいんですよ、あのフェラチオしているシーンでね、口の中になにか入っているかのようにもごもごしながら喋ってるのが良かったですね。どうやって録ったんだろう上手いなぁ。
そしてこの作品にはもう一人メインの登場人物にして当て馬のレオン・ホワイト(CV成田剣)がいる。彼は洸太の会社の同僚で、過去には洸太が取引先の男にセクハラされているのを救ったこともあって、洸太と親しい関係でもある。
トラック4を丸々使って何故かその出会いのエピソードが長々と描かれているのだけど、こいつは洸太に横恋慕している完全なる3P要員の棒でしかなかったりもするので、1枚組本編約1時間10分の収録時間の無駄遣いなんだよな。配分が謎。
そんなレオンを演じているのが、00年代にアホエロBL業界へ多大な貢献をしてくださった成田剣さん。今回も素晴らしい美声で本当にしょうもない攻め台詞を言ってくださってましたよ。
「すごいな……連続でメスイキしてるよ、洸太」
2018年発売で今のところメイン・サブ合わせて最後のBL出演作となっているので、卒業作という認識で良いのかなぁ。絡みシーンが本当にハードなのでアホエロ出演歴の集大成としてはぴったりなのかも知れない。いやほんとか？
何よりも頑張ってくださったのは主人公役にして長尺の絡みシーンを全力で喘ぎきった白井悠介さんよ。この熱量、毎度まいど感服します。ありがとうございます。
「浅名さんの精子がお腹に入ってくるぅ」
まるで18禁作品のような(直喩法)内容の無い作品の中でも、少しだけあるストーリーの部分をきちんと心を込めて演じられていたのが印象良かったなぁ。例えば浅名とエレベーターに閉じ込められた時にキーホルダーの話で少し打ち解ける場面、レオンに助けられた時に恐怖と安堵で涙を流す場面。洸太はアホエロ展開に流される愚かなだけの人物ではなく、素直でまっすぐな子だと感じられてとても良かった。
こういうエロ9：人物描写1の作品を破綻なく聴かせることが出来たのは白井さんのおかげと言っても過言では無い……はず。
さて総合評価ですが、先述のアホエロ加点ポイントごとにチェックしていきましょう。
①お腹を抱えて笑える
絡みシーンが濃くて長すぎて途中から不思議と笑いがこみ上げてきますね。しかしもうちょっと攻めから意味不明な言葉責めが出てきたら良かったなぁ。ヨガをしながらプレイという特殊な状況をもう少し音で活かして欲しかったので、ここは可もなく不可もなしとしておきましょう。
②鳥肌が立つくらい荒唐無稽
この点も中途半端でしたね。ヨガのレッスン中に講師とセックスしてしまうトンデモさは評価出来るものの、もう少し浅名とのエピソードが欲しかった。トラック5でレオンが「特別レッスン」というワードから全て(洸太と浅名のヨガをしながらのセックスを指す)を超理解して洸太に媚薬盛って3Pに持ち込んだ点が最高ポイントで、レオン頼みになってしまった感が否めないかなと。
③えっちえち
この点は素晴らしかったです。もういつ終わるんだろうと。途中からひたすら心が無になる行為シーンの長さにこだわりを感じました。わりと冗談抜きで全年齢作品とは思えないくらいヤッてるので、キャストさんたちもこれよく表名で出来るなぁと感心してしまった。
これらの点を踏まえて、佳作(★4つ)とさせていただきます。
2018年11月という平成の末期に発売された本作品。今後アダルト描写への規制が厳しくなると思われるBL業界で、こういうのを全年齢向けに販売することはいつまで出来るんだろうなぁ。
全年齢向けでエロをやることの是非については置いておいても、どんなお仕事にも全力で取り組む声優たちの熱意へは最大限のリスペクトを捧げましょう。
各種CDレンタルサイトで取り扱いがあるので、気になる方はぜひ借りてみてください。
ありがとうございました。
